完成度の高い即戦力右腕。中学時代は兵庫県選抜に選ばれ、本職の投手ではなく、4番一塁手としてKボールで全国優勝。高校時代は野手兼任ながら140キロを超える速球で注目を集めたが、プロ志望届は提出せずに進学。大学3年時にスカウトのスピードガンで159キロを計測した一方で、多くの変化球もレベルが高い。特にフォークは一級品。3年秋に初勝利を含む5勝の活躍でリーグ連覇に貢献した。

今春も昨秋に続いてクローザーとして奮闘、防御率1.80と安定した成績を残した。今夏、大学日本代表に初選出され、抑えとして活躍。ハーレムベースボールウィークで優勝に輝いた。侍ジャパンU-18代表との壮行試合では158キロを計測した。高校時代は主に内野手だっただけに、フィールディングなど細かい動きもソツがない。引き出しが多く、野球脳の高さにはチームメートからも一目置かれている。

いつでもどこでも安定した投球を続けて多くの実績を積み重ねてきた。中学では兵庫県選抜チームのエースとしてKボール全国大会でも優勝。明石商高では県3位が最高成績も、プロも注目する好投手になり日本体育大へ進学。1年春の開幕2戦目で初先発を果たすと最終週に初勝利、秋には5勝を挙げた。2年時には春秋で10勝、3年春は2勝に終わったが、侍ジャパン大学代表で感覚を掴むと、秋には明治神宮野球大会準決勝で東洋大を4安打完封に抑えるなど日本一に貢献した。

今春はよりタメを使ったフォームに改良すると球速が上がり154キロを記録。夏には日米大学野球でMLB予備軍の相手打線から大会新記録の16奪三振を記録。同大会で最優秀投手に選出されると、続くハーレムベースボールウィークでも最優秀投手を獲得。大学代表としては初の優勝に貢献した。浮き上がるような球筋のストレートに加え、ツーシーム、カットボール、スプリット、カーブ、スライダーと多彩な変化球を操る。

走攻守揃った大学No.1外野手。2年生から侍ジャパン大学代表に名を連ね、今年はその経験を買われて主将も務めた。立命館大でずば抜けた野球センスをすぐに認められ、1年生の春からレギュラーに定着。以来、順調に安打を積み重ねて、今春に早々と一流打者の証である大学通算100安打を達成した。ラストシーズンで田口壮(元オリックスほか)が持つ連盟記録の123安打の更新に挑む。

身体能力が抜群で中堅からのレーザービームには観客の視線も釘付けになること間違いなし。試合前ノックだけでも十分に見る価値のある選手だ。50メートル5秒7の俊足を活かした広い守備範囲や一塁到達のスピードにも注目。細身のため、アベレージヒッターのイメージを持たれがちだが、長打力もかなりのもの。国際大会では3年連続で本塁打を放っている。自分の能力に絶対的な自信を持っている性格もプロ向きだ。

恵まれた体格から最速153キロを投じる大型右腕。大学1年夏から2年の終わり頃まで調子を崩し、キャッチボールもままならない状況にまで陥ったが復活。3年秋のリーグ戦で4試合に登板するが、試合中の負傷でシーズンを終える。4年春までは未勝利と実績は目立たないが、底知れぬスケールの大きさは非常に高い評価を得ている。常時140キロ台後半のストレートが投げられる。

投手としては小柄だが、身体全体を使って思い切りのいい腕の振りから力強いストレートと切れ味鋭いスライダーを投じる。3年秋に首都大学リーグ史上16人目のノーヒットノーランを達成、リーグ戦MVP、明治神宮野球大会優勝投手になるなど大ブレイク。ただ、今春は昨秋と同じ4勝を挙げながらも、体重の増加によりバランスをやや崩した。しかし、しっかりと持ち直し、秋の開幕カードで自己最速の155キロを記録。時に雄叫びもあげるほどの気迫みなぎる投球で相手打者をねじ伏せる姿は爽快だ。

人並み外れたエンジンと柔らかい体の持ち主。いい時は力感なく長い腕がしなり、150キロのストレートはカット気味に動く。しかもリリースポイントが前になるから、打者は差し込まれる。今年は都市対抗二次予選の決勝に先発し、日本通運を相手に7回無失点。日通打線にまともに振らせなかった。しかし、その後は力みが目立ち、都市対抗本大会、8月の社会人代表とのオープン戦など、多くのスカウトが注目する場で結果を残せなかった。とはいえポテンシャルの最大値は間違いなく大きい。ただ、チームを背負って立つ経験が少なく、悪い時になんとかする引き出しが少ないか。パワーアップでドラフト上位候補になったが、もう一度原点の「力みのなさ」に立ち帰る時。

投げっぷりのよさからリリーフ向きかと思いきや、実は指先感覚のいい先発タイプだったり、球速は出るがストレートでは空振りが取れなかったりと、イメージと現実とに微妙なズレがあるタイプ。破天荒な先入観を持たれがちだが、実のところは真面目で朴訥。力でねじ伏せたがるのは駆け引きをまだ知らないだけなのかもしれない。

この夏の都市対抗で評価を上げた。「外ばかり攻められて」とぼやきながらも、高く弾んだ打球を内野安打にしながら、レフトスタンドに放り込む小力(こぢから)も披露。外の球に逆らわず、内側にはクルリと回れる怖さがあるなど、小さくても大仕事ができる。体の使い方が上手で筋力任せではなく、体を操るコツにこだわるあたりもプロ向きと言えそう。

社会人代表の4番。長打力があって、勝負強い。好調時にはギリギリまでボールを呼び込んでからスパッと振り抜き、センター越えの長打を放つ。無駄を省いたスイングから力感なく打球を飛ばす。守備、走塁で大きな破綻がないので、使いやすいタイプ。内側の球に強く、コンタクト能力もあるので、プロの駆け引きの土俵に立てるだけの道具を標準装備している。

いつも淡々と試合を作り、完封はないけれども、完投でチームに勝利をもたらす。大学時代よりもストレートが力強くなり、決め球のフォークを見切られた後の対応力も磨かれた。左打者へ外のツーシームで打ち損じを誘ったり、終盤にカーブを多投するなど、年間を通して駆け引きできるだけの引き出しを持っている。今年の都市対抗予選・MHPS戦の被安打10与四球0での2失点完投勝利は岡野の真骨頂。