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WBC2017

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日本が豪州下し連勝! 勝負の分かれ目で光った捕手・小林の“冷静さ”

2017年3月9日 10:16配信

嶋の負傷離脱により、日本の正捕手として今大会に臨む小林(写真:Getty Images)

 第4回WBCの1次ラウンド第2戦・オーストラリア戦が8日、東京ドームで行われ、日本が4-1でオーストラリアに勝利。2連勝で2次ラウンド進出に大きく前進した。

 前日の第1戦と同じオーダーを組んだ日本は1回表、1番・山田哲人(ヤクルト)がセンター前ヒット、2番・菊池涼介(広島)がライト前ヒットを放って無死1、2塁といきなりの先制機を掴む。しかし、3番・青木宣親(アストロズ)、4番・筒香嘉智(DeNA)、5番・中田翔(日本ハム)のクリーンアップが倒れて無得点。その後は相手先発・アサートンの前に淡白な攻撃が続いて2回から3イニング連続の3者凡退となった。

 一方、日本のマウンドに上がったエース・菅野智之(巨人)は無難な立ち上がり。しかし、2回2死走者なしから7番・デサーミゲルにスライダーを捉えられ、ライトへソロアーチを被弾。思わぬ一発を浴びて1点を追いかける展開となった。

 ようやく追いついたのは5回表。先頭の坂本勇人(巨人)が2塁打で出塁すると、続く鈴木誠也(広島)が内野安打でチャンスを広げて無死1、3塁とし、8番・松田宣浩がレフトへ同点の犠牲フライ。しかしその裏、菅野が死球とヒットで1死1、2塁とされたところで球数制限の65球に到達したために降板。2番手の岡田俊哉(中日)がマウンドに上がったが、いきなりストレートの四球を与えて1死満塁の大ピンチを背負った。

 さらに2番・べレスフォードに対しても2球連続ボール。勝負の分かれ目となるこの場面で、捕手・小林がマウンドへ駆け寄った。「非常にいい間を取った。そして次のボールでゲッツー。今日のあの小林の声かけのタイミングは絶妙だったな」と試合後の小久保裕紀監督。平常心を取り戻した岡田は、場内のファンからの大きなエールにも勇気をもらい、3球目をセカンドゴロ併殺打に仕留めて無失点でこの回を切り抜けた。

 そして7回表、「菅野がすごく一生懸命、粘り強く投げてくれていたので、2点目は絶対にこっちが先に取ってやろうという気持ちで打席に立ちました」という中田が、代わったばかりのウィリアムズの初球を捉え、「バットの先っぽで感触はあんまり良くなかったんですけど」と言いながらもレフトスタンドへ。自身の今大会初安打が貴重な勝ち越しホームランとなった。

 さらに8回表には、2死1塁から筒香が巧みなバットコントロールでインコースの難しいボールをさばき、ライトポール際へ2ラン。「いったかな、という感じです」と前日のキューバ戦に続く自身2試合連発となる一発を放ち、悠然とダイヤモンドを一周した。「初回のチャンスを潰したというのをすごく感じていたと思うので、それをホームランという形で返した。勝利の確率が非常に高くなるホームランだった」と小久保監督。日本の4番を争った2人の“アベック弾”で試合を決定づけた。

 前日は不安定さものぞかせたリリーフ陣もこの日は万全。6回以降、千賀滉大(ソフトバンク)、宮西尚生(日本ハム)、牧田和久(西武)が相手打線を無得点に抑えて試合終了。序盤は苦しんだが、結果的には投打がかみ合い、ファンの歓声も味方に付けての快勝。これで2連勝となり、2次ラウンド進出をほぼ確実なものとした。

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